現在のWANLOVEは昨年より犬向けの生肉をメインに扱う専門店ベイビークーとパートナーシップを結び、食に関して学ばせて頂きながら力を入れて取り組んでいます。
犬の健全な育成を考えた時、運動/食事/ストレスフリーの生活 の3つのバランスが取れているということを重要視します。
運動に関しては前回のコラムに詳しく書かせて頂きました。ストレスフリーはこれまでにも関わり方や過ごさせ方、社会化などの話をコラム内でお話させて頂いたと思います。
さて、今回の「食」です。
意外と多くのフードや手作りレシピ他、情報が沢山あり、何を選択し、何が正しいのか迷われると思います。
そんな中で食選びのヒント、ポイントになればと思います。
基本的な情報として犬が食べ物を口にして、消化吸収→排泄されるまでの時間比較から行きます。固形のドッグフード→16時間 生食→4時間、手作り食は8時間と言われていますが、内容や調理法により差があると思いますのでここでは単純にフードと生食を比較します。
消化吸収に多くの時間/エネルギーを使うとすると他の部分(細胞の再生他)に使うエネルギーの効率が悪くなってしまいます。
多くのドッグフード(もちろんオススメ出来る素晴らしいフードもありますが)は材料を加熱→圧縮してあの様々な形になり出荷されます。材料は残念な事に元々は様々な酵素や栄養素が含まれていますが、38℃以上で加熱すると不活化(作用しない状態)してしまいます。その為、多くのドッグフードはあとから合成のビタミンその他を振りかけ、表示されている栄養素との帳尻合わせをします。
残念なのは多くの野菜や肉、果物に含まれる天然のビタミンは複数のビタミンを摂取しても全て吸収されますが、合成ビタミンは相殺され吸収されません。
また多くのところで言われていることですが、ドッグフードは長期保存が可能な様に発ガン物質を多く含む防腐剤を多量に振りかけます。
ウチの子犬達は二頭は産まれてこの方生食のみ、一頭は2カ月前に迎えてからずっと生食で来ています。
ずっとドッグフードを食べていた成犬を生食に移行させるには腸を慣らして行く作業があり、時間をかけゆっくり慣らさなければなりません。またフードに慣れた胃や腸は移行が難しかったりします。
単に生食/生肉といっても、精肉店で売られている人用のそれと犬に与える肉は大きく違います。
人用の肉はきちんと血抜きをし、臭みなく美味しく食べられるようにしてありますが、犬達にとっては精肉されていない、したたる血は重要なミネラル源となります。また絶対に身体(特に心臓)に必要な塩分もこから摂取して行きます。我が家では鹿、馬、鳥をローテーションで与えています。
同一タンパク質による片寄りを防ぐ為です。
赤身の肉だけではバランスが悪く、赤身60%に対し、ミンチにした骨20%、内臓20%、これに野菜や発酵野菜、ひとつまみほどの塩(食卓塩でなく、岩塩や藻塩)亜麻仁油やヘンプオイルを入れてフードの完成です。
量はその子の日々の運動量や月齢により、体重に対して2%から6%の間で便の状態、身体の肉付きにより増減させて行きます。
塩は絶対に必要で体重に対して0.024%の塩を足しますが概ねひとつまみ程度で間違いないと思います。
これに反芻動物(鹿、羊等)の第四の胃と言われるトライプを少量足すと完璧です。
トライプは微生物タンクであり、腸内環境を整えてくれます。
野菜もそれ自体は犬は消化吸収出来ません。
消化吸収出来ないものを何故与えるのか?
野菜の酵素を摂取させたいからです。
良くお散歩中に犬達は路傍の草を良く食べる光景を見かけるかと思います。
また多くの子は食べた草をもどしたりします。
飼い主さんは「またそんな余計な草ばっかり食べるから吐いちゃって」と考えがちですが、犬達は本能的に足りなくなった植物の酵素を取り込み、消化吸収出来ない植物本体を体外に排出しているだけなのです。
このコラムて僕はドッグフードを否定したりするつもりはありません。手軽ですし、生食に比較すればコストパフォーマンスは圧倒的です。ただ安いにはそれなりの訳があり、コレはあまりオススメ出来ません。主原料が牛肉であるとしましょう。
ステーキ店で300gのお肉を注文すると安くても2,000円台、スーパーや精肉店で求めても1,000円以下は考えにくいかと思います。
それがドッグフードになると極端な例では10kg1,000円台という驚愕の値段のものが存在したりします。その肉大丈夫?と思ってしまいます。安かろう良かろうはドッグフードの世界ではあり得ません。
運動、ストレスフリー、そして食が整えば犬達にとって悪いはずがありません。
健康で長生きして欲しい思いは飼い主さんにとって皆同じなはずです。
そんな思い、またご自分達の犬に与えている食を考えるちょっとしたきっかけになればと思って書きました。
生食にご興味ありましたら個々に合わせたレシピ等お作り出来ます。
何か食の疑問があればどしどしお問い合わせ下さい。