東京国立にある出張訓練WANLOVE代表トレーナー渡辺のコラム集です。
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主従/服従やリーダー論

今回はカウンセリングにお伺いすると必ずと言ってもいいくらいにみなさん口にする主従/服従やリーダー論について書いて見ようと思います。
最初にご依頼を頂き、お伺いさせて頂き、お話を伺うとほぼ必ず「ウチの子は飼い主をなめている」とか「犬かリーダーで」など、主従/服従に絡むお話をされます。
これって本当にあるのでしょうか?
違う言い方をすれば本当に飼い主は犬を服従させないと関係性は上手く成り立たないのでしょうか?

犬を複数頭あるスペースの中で一緒に過ごさせると必ず順位付けがおきます。
いわゆる「群れ」が形成されます。
これは肉体的優位性よりも精神的な強さが大きく影響し、必ずしも大きく、強い犬が上位に立つ訳ではありません。
順位付けは犬の群れを安定させるのに非常に重要な要因でこれが定まっていれば揉めたりせず、日がな一日をゆったり過ごせて行けます。
特に一番上と一番下は不動の地位なので抜群に安定して行きます。
得てして揉めるのは下から二番目辺りの順列が入れ替わりやすい位置の犬で新たに入って来る犬に対して自分のポジションをキープするため、意地悪に振る舞ったり、突っかかったりしがちです。
我が家の6頭(上からフレンチ→ゴールデン→ラブ系ミックス→ドーベルマン⇆ヨーキー→チワワ)で当てはめれば下から二番目に位置するヨーキーと今年新たに引き取ったドーベルマンは位置的な不安定さとポジションキープのため、揉めがちで新たに入って来る犬に対して強く当たりがちです。
頻繁にお預かりにやって来る子や、立ち振る舞いの上手な子、または好みでの差はありますが、極端に興奮していたり、周りが見えていないと諌められがちです。
犬の世界ではいかにクールに振る舞えるか?が非常に重要であり、自分の立ち位置を決定づける大きな要因になります。
また個体や犬種によりあまり順位を気にしない犬もいます。
ここまでは「犬」の話です。

ではこれがまんま人、または家族に当てはまるのでしょうか?

犬は人間を見て「でっかい犬だな!」とは認識しません。
みなさんが口にする主従/服従の考え方は上記した犬の群れをまんま擬人化し、人の家族に当てはめたものです。
また良く目にする「オオカミ論」(これもオオカミは群れで行動し、リーダーが率いて〜犬は元々オオカミで…という論。ここまでを細かく書くと膨大な文になりますのでまたの機会に)に起因するものです。

ここで僕が一番話したいのはこの考え方が合っているとか、間違いだのの議論をしたいのではありません。
主従/服従の考え方の危険な所は「力づくでも抑え込まないと良好な関係性は得られない」という所に行き着きがちな所です。
犬は抑え込み、服従させ、リーダーにならないと行けないのではなく、何をすると何が起きるのか?を明確に提示する事と、落ち着いて接し、無駄に興奮させず(上記した様に犬もそれを望んでいます)楽しみを介在させる事で学習効率も飛躍的に伸びます。
敢えて抑え込まずとも簡単に関係性は構築出来るのです。
また楽しみが伸びるからこそ、ここぞというときの注意/叱責が効果を持つのです。
四六時中注意されていてはここぞというときの注意はあまり効果的ではありません。
日常的に注意されているため、特別な事とは認識されないのです。
現況の犬の、特にしつけに関しては迷信の様な話が大手を振ってまかり通っています。
一番ばかばかしいと思う一例を挙げれば「必ず犬より先に食事を取る」などです。
みなさんが自分の感じる事、感性や選択する目を養い、効果的でかつ楽しい犬との暮らしを構築出来る事を切に望みます。

posted by 渡辺元規 | 15:15 | 主従/服従やリーダー論 | comments(0) | - |
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